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Blog2022.09.30

印刷方法いろいろ ~種類ごとの違いをやさしく解説~

「オフセット印刷」「オンデマンド印刷」なんて単語を聞いたことはありますか?
印刷をお願いしたいだけなのに「オフセットだとなんちゃらかんちゃら~なんでオンデマンドでもお見積り出しときますね!」なんて言われても困っちゃう!そんなあなたのお役に立てたら…!ということで、今回は印刷方法についてのお話です。どんな種類があるの?それぞれどんな違いがあるの?
できるだけ簡単にわかりやすく解説していきたいと思います。

印刷方法はさまざま

今の時代ひとえに印刷といってもその方法はさまざま、数多くの印刷方法が存在します。
印刷時に「版」を必要とする印刷では大きく4種類、
●凸版印刷(とっぱんいんさつ)
●凹版印刷(おうはんいんさつ)
●平版印刷(へいはんいんさつ)
●孔版印刷(こうはんいんさつ)   にわけられます。
いずれも版を作ってしまえば同じデザインを大量に短期間で印刷することが可能です。
それぞれは紙へのインクの転写方法が違います。
何に印刷したいか?どんな印刷にしたいか?機能や目的にあわせて適切な版式を選択します。

一方で印刷時に「版」を必要としない、「製版や確認作業などの中間作業を必要とせずデジタルデータを直接印刷する」印刷方法の総称をデジタル印刷といいます。その中でも「必要なものを必要な数だけ印刷する」印刷方法がオンデマンド印刷です。

それではこの5つの印刷方法について説明していきますよ~!

凸版印刷(とっぱんいんさつ)

日常でも使う印鑑やハンコ、学校の図工でおなじみ版画などと同じ原理でおこなう印刷方式です。凸版印刷の原点は15世紀に発明された活版印刷。活版印刷というと、金属でできた活字を原稿通りにひとつひとつ並べて組む「植字」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。現在は樹脂でできた樹脂凸版が主流で、柔軟性と強度があるため大量印刷が可能です。週刊コミック誌のような粗面紙(ざら紙など)への印刷に用いられています。

版には凹凸がありインクを載せたい部分が他より高くなっています(凸部)この凸部にインキを付けて押し付けることで印刷用紙に転写します。

メリット:圧をかけて印刷するため線が鮮明、文字などの印刷に適している。

凸版印刷 版の図式

凹版印刷(おうはんいんさつ)

グラビア印刷ともいいます。以前は雑誌やカタログなどの出版グラビアに用いられていましたが、最近はプラスチック製包装フィルムなど紙以外の軟包装資材への印刷に用いられています。細やかな色の表現ができるため写真や画像の印刷に適しています。

版に深さの異なる凹凸を作り、凹部分にインキを溜めて印刷用紙に転写します。

メリット:写真などの階調の表現力に富み、耐刷力が大きい。紙以外のフィルムなど多くの素材に印刷が可能。

平版印刷(へいはんいんさつ)

平版印刷の代表例がオフセット印刷です(やっと出てきました!オフセット!)
コストや生産性において優れている点が多く、ひろく使われている印刷版式のひとつです。ポスター、チラシ、パンフレットなどほとんどの印刷物に使われています。

版は凹凸がなく平らな状態、だから平版です。何もしないと全面にインクが付きますが、インクの必要ない部分には湿し水と呼ばれる水を付け、インク(油)と水の反発性を利用しインクが付かないようにします。なかでも、オフセット印刷では版の上のインクをいったん「ブランケット」と呼ばれるゴムの版胴に移し、そこから印刷用紙へ転写します。オフセットとはこの “ 一旦移す工程 ” のこと。なんでそんなことをするのかというと、固い版から紙に印刷するよりも柔らかいブランケットから紙への方がインキを移しやすいからです。

ブランケット:ゴム層と布層を3~4層程度交互に重ねてつくられたもの。ゴム胴ともいう。
※アサプリでは湿し水の必要ない機械を使用し、水なし印刷を行っています。

メリット:カラー表現が得意で解像度を上げやすく(良くしやすく)コストや生産性に優れている。

平版印刷 版と印刷方法の図式

孔版印刷(こうはんいんさつ)

「Tシャツにシルクスクリーン印刷」なんて耳にする機会も増えたのではないでしょうか。孔版印刷の代表例がスクリーン印刷です。元々はシルク素材でスクリーンを張っていた為シルクスクリーンと呼ばれています。様々な素材に印刷でき、Tシャツやトートバッグなどの布地・紙・金属・フィルム・電子部品など幅広く対応が可能です。また、コップなどの曲面にも印刷できます。

スクリーン=版そのものに穴をあけ、その穴からインキを印刷用紙へ押し付けて印刷します。

メリット:幅広い素材・形状のものに印刷が可能。インキを厚く盛ることができるため対候性に優れている。

少量だけ印刷したい、いろいろなデザインを印刷したい。小ロット、多品種、そしてスピードが求められるようになった今、どちらかと言えば大量印刷に向いているオフセット印刷等とは異なる特色をもったオンデマンド印刷も主流となってきました。

オンデマンド印刷

版を必要としないデジタル印刷の中でも「必要なものを必要な数だけ印刷する」印刷方法がオンデマンド印刷。オンデマンド(On-Demand)とは、英語で「要求(Demand)に応じて」という意味。

先にも述べましたがオンデマンド印刷では版を必要としません。デザインが校了になってからそのまま印刷工程へ進みます。版を出す作業、そのためのデータ調整や出した版の確認、印刷機への版の取り付け作業など印刷までの工程をすべて省くことができスピードもアップ。印刷したい内容が変更になってもデータを修正するだけです。
家庭用プリンターやオフィス・コンビニにある複合コピー機もオンデマンド印刷の仲間です。

メリット:オフセット印刷と比べ小ロット、多品種、短納期に対応が可能。

 

ほかにも

●フレキソ印刷 凸版印刷の一種です。ゴムや樹脂製の弾力のある版を用いて、紙だけでなく段ボール、プラスチック包装材など様々な材料に直接印刷を行います。

●バリアブル印刷 デジタル印刷の一種で可変(かへん)とも言います。DMの宛名部分やクーポン券・入場券などのナンバリングなど、ページごとに内容を入れ替えて出力する印刷です。

●伝票や帳票類の印刷を指すフォーム印刷 、シールやラベルの印刷を指すシール印刷など何を印刷するかを表す〇〇印刷という言い方もたくさんあります。

まとめ

今回は印刷の種類と違いについて説明しました。
それぞれの印刷方法にメリットデメリットがあり、得意とする仕様や印刷量が異なります。
そして、選ぶ方法によって仕上がりやコストも変わってきます。

印刷をする時には、何を印刷したいのか ・どんな印刷にしたいのか、目的・用途に応じて適切な印刷方式を選ぶことが大切です。

印刷物ってどうやって出来上がるの?印刷物が納品されるまでの解説ブログはこちらから→さらに印刷に詳しくなろう!
印刷に関する専門用語の解説ブログはこちらから→ヤレ?天地?校了?ちんぷんかんぷん!

 

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